閑話・夢のないお話を
注：以下の文章には解析ネタ、胡乱な記憶、妄言等が含まれています。話半分で読んで下さい。
ゲームのやり込みの方向は大きく２種類に分けられる。
ひとつは、遊ぶ際の条件に何かしら制限をかけるもの。
短時間クリア、一人旅、裸族（ﾜ などがこれに当たる。
もうひとつは、用意されている要素を可能な限り手にしようとするもの。
最強装備で俺TUEEEE、がこれの代表的なものだろう。
さて、ロマサガ２において後者のやり込みをする際、大きな壁になるものがある。
それが、没アイテムの数々と幻の技だ。*1
前者については、多くのプレイヤーの手によって、通常の方法では入手できないことが確認されている。*2
が、後者については「閃くことができない」という意見が大勢を占める中、何故か散発的に「閃いた」という報告がされることがある。
今回のこたえは数字のうえでは「閃き不可能」派が圧倒的だったけれど、
応募しなかった多数のサイレントマジョリティを考慮にいれて「閃き可能」決定させてもらいます。
かくいう私も、「トリプルヒットは昔友人に借りたROMで閃いた…ような気がする」というろくでもない記憶を持っている。
とはいえ、そのデータが残っているわけではなく、以降のプレイで閃いたこともない。
恐らくこれは、願望が記憶を都合よく歪めているだけの話なのだろう。
しかし、これらの不在証明を実際のプレイで行うのは困難だ。
何故なら、閃かない原因が「プログラム的・データ的に許容されていないから」なのか、
「確率が極めて低い、あるいは方法をプレイヤーが間違っている」等に拠るのか、プレイヤーには区別がつかないからだ。
前置きが長くなったが、これを解消するための方法の一つに、「ROMを解析する」というものが挙げられる。
まずはこちらのページを参照して欲しい。
ROMの解析プログラムや実際の解析結果、それに基づく考察が載せられている。
ここでは、重要な点が二つ述べられている。
ひとつは「ロマサガ２において、バージョン違いのROMは存在しない可能性が高い」ことだ。
実際、当方で保有しているROMをプログラムにかけたところ、解析結果はこのページのものと全て一致した。
もちろん、断言するにはサンプルが少ない、という意見もあるかもしれないが。
もうひとつは「技の閃きが、いくつかのフラグによって管理されている」ということだ。
トリプルヒットについては、話が非常に早い。
rs2techlearnflag.txt を見ると、どのような閃きタイプであっても閃き不可に設定されているのが分かる。
故に、これを閃くことはできないと考えられる。
では、ライフスティールはどうだろうか。
まずは rs2techlearnflag.txt を見てみよう。殆どの閃きタイプで閃くことが可能になっているのが分かるはずだ。*3
また、サクションの派生フラグが×となっており、この技が派生元になれないことも分かる。
巷で噂の「ライフスティールはサクションから派生する」説は、これによって否定されてしまう。
次に、rs2techlearndata.txt を見てみる。何と、ライフスティールは素振りから閃くことにされているのだ。
なお、こちらでもサクションからライフスティールへの派生は定義されていない。
更に、rs2itemeffect.txt に目をやると、ソウルセイバーの武器固有技にライフスティールが含まれているのが分かる。
以上のことから、「ライフスティールを閃くには、ソウルセイバーを装備して素振りをすればよい」という推論が導かれる。
のだが、ここで最後の壁「確率」が立ちはだかる。
rs2techlearndata.txt によると、ライフスティールの閃き難易度は80。
派生を正しく利用した場合、最難関となるのは「マシンガンジャブ→千手観音」の難易度43。*4
「素振り→活人剣」の44が正解。「みね打ち→活人剣」はNGだったわ(´･ω･｀)
ライフスティールの難易度は、これのほぼ倍にもなるのだ。
このため、どのような敵を相手にしても、ライフスティールを閃くことはできない。
たとえ武器レベルを全て50にした味方を攻撃しても、難易度と武器レベルとの差分値は-30となるため、閃く確率は０となってしまう。*5
確率は低い、どころの話ではなかったのだ。
余談、というかむしろ重要な事だが、これらの解析結果はこちらのページの実プレイ記録とも良く一致している、という事実を付け足しておく。
最後に、参考とさせて頂いたページへのリンクを再掲する。
- 解析情報。興味深い記述がてんこ盛りなので、抵抗がないなら一読すべし。→Index of /~s-endo/
- やり込みここに極まれり？→外道王の部屋
