4月1日の忘れ形見
- 作者: 西尾維新,竹
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/04/03
- メディア: 単行本
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話数 | ページ*1 | 定価(税別) |
---|---|---|
第一話 | 230 | 980 |
第二話 | 206 | 1100 |
第三話 | 216 | 1100 |
第四話 | 192 | 1100 |
定点観測はご覧の通り。順調に薄くなっております。
そんなの最初から薄っぺらだろう、て話はなしで。
本書の見所(?)は、大河ノベルという形態を逆手に取った、話の構成そのものにある。
「かなめが冒頭でどんな刀を蒐集するのかを提示し、その刀の持ち主とそれなりの遣り取りをした上で、最終的には刀の持ち主と主人公が一騎打ち。」
第一話から第三話までがこのような起承転結であったことから、読者は第四話も同様であると考える。
シリーズを通してのテーマが「変体刀との対決による虚刀の完成」「かなめの幕府に対する復讐」あたりである(らしい)ことも、そういった先入観を後押しするだろう。
しかし、実際に本書の大半を占めるのは、主人公達の動向とは無関係な部分ばかりなのだ。
いわば全編幕間劇。
しかも、幕間劇の裏側、つまり本書には書かれていない本筋の部分で、きっちり薄刀蒐集が行われていることになっているのだから性質が悪い。
どうやらこれらが、作者様の言う「一度限りの禁じ手行使!」てやつのようだ。
これにより、懸案の「拙者にときめ(ry」やら「日本最強の剣士を、素養はあっても実戦経験に乏しい主人公がどうやって倒すのか」て問題を無かったことに回避できるのだからスバラシイ。
結局アイデア(だけ)勝負の楽屋オチかよ、て言ってしまえばそれまでなのだが。
まぁ、第七話の予告編だと思って割り切って読むのが吉なのだろう。多分。