金平糖を買いたくなる本

人類は衰退しました (ガガガ文庫)

特設コーナーのポップに描かれていた妖精さんがあまりにも可愛らしすぎたため購入。
（ラノベらしからぬ？）キャッチーなタイトルのお陰で以前から本の存在自体は認識していたものの、これまでは試しに手にとってみることさえなかったのに。妖精さん恐るべし。

我々「旧人類」の文明が衰退し、今や万物の霊長と言えば妖精さん（身の丈10センチの３頭身、人口200億以上）たちで、この妖精さんたちの生態を旧人類の「調停官」である主人公が観察していく、というのが大雑把なストーリー。
妖精さんたちは冗談みたいな技術力（高度に発達した科学は魔法と見分けがつかない）を持っているものの、この上なく無邪気でノリとか楽しい度とかを基準に暮らしている。
そのため、産業廃棄物の山を一夜にしてメトロポリスへと変貌させたかと思えば主人公に吹き込まれた○の概念によってそれを放棄してしまったり、狩猟採集民族ごっこをするために原始時代を創造してみたら獲物が勝手に○○へと進化してしまい最後は被造物によって集落が壊滅してしまったり。
短いスパンで離合集散を繰り返す妖精さんたちの生態は我々の文明の縮図とも言え、本作にはそれに対するブラックジョーク（批判とまでは行かないが）が少なからず含まれている。

なんて小難しいことは正直どうでもいいです。妖精さん可愛いよ妖精さん。
ルックスとかおかしだいすきとか妖精さん語とかヤバイにもほどがある。