錯覚

こんなはずでは。

夜勤明けの朝、スーツを着て片手に鞄、片手にレジ袋を提げて道を歩いていると、何となく周囲の目が気になる。
まるで自分が「リストラを食らい、午前中早くも家に引き返す元会社員」になったような気分にさせられるのだ。
この感覚ばかりは、交代制の業務に就いてから半年以上たった今になっても慣れることが出来ない。
被害妄想なのは分かっているんだけれど。



今日も今日とて心の中で「や、ちゃいます。私はさっきまで仕事をしていたのです。」と言い訳をしつつ家に帰った。